キャパオーバーで、5社中4社に切られた。失敗から学んだ「断る」ことと優先順位|Kimura’s Work #3「仕事 × 失敗」

キャパオーバーで、5社中4社に切られた。失敗から学んだ「断る」ことと優先順位|Kimura’s Work #3「仕事 × 失敗」 podcast

仕事も時間の使い方も順調そうに見える木村修平さん。でも実は、今の自分に大きく影響している失敗があるといいます。第3回のテーマは「仕事 × 失敗」です。

何でも引き受けていた20代、キャパオーバーで仕事の質が落ち、一緒に仕事をしていた会社や友人から次々と仕事を切られた。そこから学んだ優先順位のつけ方と、背景を伝えて「断る」こと。失敗を経て見えてきたことを聞きました。

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この回の話題

時間話題
00:01順調に見える木村さんの失敗談
01:07いちばん大きいのは、キャパオーバー
02:0720代は、来たものは何でもやる
03:14時間に支配されていた
04:214〜5社から「来月からもういいよ」
05:21切られた友人とは、今も飲みに行く仲
06:23見落としと、質の低いアウトプット
07:2460%で回っているつもりだった
08:24優先順位をつけて、低いものはやらない
09:24背景を伝えて、断る
10:27嫌われる勇気
11:30勉強が必要な仕事をサボっていた
12:31背伸びの学びは、既存のお客さんに還元
13:39使うことと、浸透させることは違う
15:41本業があったから、挑戦できた
16:48失敗は、若いうちに

20代は、来たものは何でもやる

木村さんのいちばん大きな失敗は、キャパオーバー。「選択と集中ができていなかった」と振り返ります。

20代は「何でもやる」というスタンス。頼まれたことは全部とりあえず手をつけて、何でも経験してみる。本業に加えて、自分の会社のほうにもいろいろなところから相談が来て、あちこちに手を出していました。スケジュールはぐちゃぐちゃで、優先順位もつけられず、とにかく目の前のことをやる。計画を立てても「今日までにこれお願い」が次々と入ってくる。時間に支配されていたといいます。

「来月からもういいよ」

細かいミスが重なり、少しずつ信用がなくなっていきました。そしてある月、「来月からもういいよ」。4〜5社ほどから仕事を切られたそうです。連絡を返せていなかったり、見落としがあったり。

中には、一緒に仕事をしていた仲のいい友人もいました。お客さんなら「次に行こう」と切り替えられても、友人から「このプロジェクトを一緒にやっていくのはちょっと難しい」と言われたのはショックで、「俺、やべえな」と思ったそうです。その友人には、あとから「あのときはごめん」と背景を伝えて理解してもらい、仕事のつながりは今はないものの、普通にごはんに行く仲だといいます。

60%で回っているつもりだった

忘れていたこともあれば、相手が求めるアウトプットよりずっと質の低いものを出してしまったことも。「とりあえずさばいたな」と相手に伝わってしまうような。時間を言い訳にはしたくないけれど、優先順位をつけられず、目の前のことを終わらせて次へ、と急かされていた。出す前のチェックすらしていなかったそうです。

当時は、全部が60%くらいで回っている感覚で「なんとかなるだろう」と思っていた。でも、切羽詰まっていたときに対応したクライアントが、翌月には終わり。それは急にやってきました。

優先順位をつけて、断る

そこで変えたのは、優先順位をつけること。金額が大きいか、関係が濃いか、知り合いの知り合いか。自分なりの基準で優先順位をつけ、低いものはやらない。仕事でなくても、頼まれたことに「今ちょっとできない」とちゃんと断る。それを学びました。

背景を伝えれば、つながりは切れない

断るときは、「ごめん、無理やわ」の一言ではなく、背景も伝えます。「今こういう事情があって無理だけど、3か月後なら手が空くかもしれないから、そのときこちらから声をかけるね」。実際に3か月後に連絡したら、「別のプロジェクトがあるんだけど、どう?」とまたつながったこともあるそうです。

断るのは、最初は勇気がいる。言ってみないとわからなかった。「嫌われる勇気です」と木村さん。でも結果的に、嫌われる方向には行かなかった。大事なのは、言い方、伝え方です。

背伸びの学びを、既存のお客さんに

質が落ちた理由は、時間だけではありませんでした。今のスキルでできる仕事に加えて、少し勉強しないとアウトプットが出せない「背伸び」の仕事も受けていた。できる仕事はそのままできる。でも勉強が必要な仕事は、勉強をサボって「これっぽいな」で出してしまい、「全然違うじゃん」となっていたのです。

今は、背伸びが必要なプロジェクトは受けていません。その代わり、既存のお客さんに対して、自分が背伸びして学んだことをアウトプットし、相手の視野を広げる。クライアントが想定していた以上のものを返すほうが、喜ばれるのだそうです。本業と自分の会社、2つのコミュニティにいることで、片方の当たり前がもう片方では当たり前ではない、という相乗効果も生まれています。

使うことと、浸透させることは違う

ただ、そこにも難しさがあります。便利なツールを紹介すると「使ってみます」と喜んでくれる。でも、実際には使わない。木村さんには使えば便利になる世界が見えていても、相手には見えていないから、面倒で後回しになってしまう。

組織のトップが求めているのは、みんながツールを使って自立し、売上が上がっていく「浸透した状態」。トップセールスが自分だけ売上を上げるのと、そのノウハウをチームに伝えてマネジメントするのは別の話。今まさにその壁にぶつかっているといいます。

失敗は、若いうちに

当時、立ち直れたのは、本業があったから。収入面でマイナスにはならず、心の余白があった。金銭的な不安ではなく、「このままじゃやばい」という心理的な恐怖のほうが強かったので、やるしかなかった。副業での失敗を本業に生かせるなら、会社にとってもいいことかもしれません。

失敗は怖い、と木村さん。それでも今年30歳。40歳になって失敗したことのない人が上司になったり、家庭ができて守りにしか入れなくなったりするほうが、もっと怖い。AIの時代、変わるしかない。いろいろなことを試して、早く失敗しておいてよかった。「失敗するなら若いうちに」は、本当だったのです。

印象に残った一言

若いうちに失敗しとかないと、もっと怖いなと思って。

前後の回

出演者

  • 木村修平:webコンサルタント。平日は広告代理店、休日は効率化支援。2か月に1回は海外へ
  • はな & 隆志:移動販売の珈琲屋「GALATA COFFEE」を夫婦で営む。ウルトラFM「サンライズすかがわ」月曜パーソナリティ