前回話したラットフィンク。あんなキャラクターがどうやって生まれたのか気になったコブさんは、須賀川市民交流センターtetteの図書館で、アメリカの時代の変化を書いた本を見つけました。今回は、そこから考えた「アメトイ × 社会背景」の話です。
保守的だった1960年代、テレビが映し出した戦争、若者たちのカウンターカルチャー。おもちゃは、その時代の空気をそのまま映していました。スター・ウォーズの大ヒットや、平和路線に変わったG.I.ジョーの話まで聞きました。
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この回の話題
| 時間 | 話題 |
|---|---|
| 00:02 | ラットフィンクはどうやって生まれた? |
| 00:40 | 60cmのラットフィンク、3体とも旅立つ |
| 01:04 | 検索して来てくれるお客さんも |
| 02:09 | 1960年代のアメリカは保守的 |
| 03:10 | G.I.ジョーとバービー |
| 03:40 | 厳しい表現の規制 |
| 04:10 | テレビが映したベトナム戦争 |
| 05:12 | 若者たちのカウンターカルチャー |
| 06:15 | スター・ウォーズの大ヒット |
| 07:25 | G.I.ジョーは、トラを助ける平和路線に |
| 08:28 | おもちゃやアニメに刷り込まれているもの |
| 09:30 | 握ると目が飛び出すおもちゃ |
| 10:37 | 禁止されたTシャツ、回収されたカード |
| 11:44 | サブカルが、メインカルチャーに |
3体とも、旅立ちました
前回紹介した高さ60cmのラットフィンクの貯金箱は、なんと3体とも、それぞれ別のお客さんのもとへ旅立ちました。郡山など近くの町から、Instagramを見て来てくれたそうです。最近は「須賀川 アメトイ」などと検索して来てくれる人もいて、Instagramだけじゃないんだと勉強になっているとか。
保守的だった1960年代
本によると、1960年代のアメリカは保守的な時代。郊外に一軒家を建て、旦那さんは働きに出て、奥さんは家で家事と子育てをする。誰もが憧れる理想の暮らしを、多くの人が実現していました。
そのころの子どものおもちゃは、男の子なら兵隊のG.I.ジョー、女の子ならおままごとのバービー。将来の「男らしさ」「女らしさ」を学ぶ、教育的な道具だったのかもしれません。ラットフィンクのようなものは、子どもが不良になるんじゃないかと心配される時代。漫画にも「コミックス・コード」という厳しい自主規制があり、残酷な表現や社会風刺などは抑えられていたそうです。アメリカっぽくない、とGALATAのふたりも意外そう。
テレビが映した戦争と、カウンターカルチャー
流れを変えたのは、ベトナム戦争でした。それまで兵隊に行くのは勇敢なことだと思われていたのが、テレビの普及で、子ども世代が戦場の残虐な現実を知ってしまう。お父さん、お母さんの言うことは嘘ばかりじゃないか、と気づく若者が増え、反戦運動やヒッピーなど、カウンターカルチャーが生まれました。
経済的に豊かだったので、子どもが持っているお金も多かった。若者同士で集まり、新しい文化に触れ、自分たちのコミュニケーションと連帯感を持つようになった。その中で、禁止されていたアンダーグラウンドなものが世に出てきて、ホラー系やモンスター系のおもちゃも増えていったのだそうです。
スター・ウォーズの大ヒット
大きな影響を与えたのが、スター・ウォーズ。帝国軍が親世代、反乱軍が自分たち、というように重ね合わせられ、サブカルっぽいおもちゃを大人も受け入れるようになったといいます。スター・ウォーズのおもちゃは、大ヒットしました。
平和路線に変わったG.I.ジョー
一方でG.I.ジョーは、子どもに戦争の人形を与えるなんて不謹慎だ、とバッシングを受け、売上が大きく落ち込みました。そこで、森でトラを助けたり、ピラミッドの謎を解いたりする、冒険路線のアクションフィギュアに変わったのだそうです。のちに元の路線に戻りますが、そのころのものは今ではレアになっているとか。
おもちゃやアニメには、知らず知らずのうちに刷り込まれているものがあるのかも、とGALATAのふたり。一度負けてからはい上がるストーリーが好まれるのも、その一例かもしれません。
行きすぎると、反発も
昔のアメトイには、握ると目が飛び出すものや、押すとリアルな臭いがするものなど、今の日本ではなかなか見ないような際どいものもありました。
ただ、行きすぎれば反発もあります。ラットフィンクのTシャツを着て学校に行っちゃダメ、と言われたこともあったとか。1960年代には、火星人が人間を襲うグロテスクな描写のトレーディングカードが保守派の激しい反発を受け、出荷停止にまで追い込まれたこともあったそうです。保守的な人たちと新しい文化は、ずっとせめぎ合ってきたのでしょう。
サブカルが、メインカルチャーに
その後、スター・ウォーズに続いて、マーベルなどの映画のおもちゃが登場し、サブカルチャーだったおもちゃが、だんだんメインカルチャーへと移っていきます。もとはコミックだったマーベルも、一度大きく落ち込んでから復活し、今では誰もが知るブランドに。
あのころ欲しかったけれど買えなかった大人たちが、お金を出して買う。オタク文化ではなく、しっかりとしたカルチャーになってきた。今のトップメーカーのフィギュアは、子どもには手が出ないほどの値段で、そのぶんハイクオリティなのだそうです。
印象に残った一言
あ、それがおもちゃとつながるんだなって。調べると結構面白いこといっぱい書いてあるなと思って。
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