須賀川のキュウリが厄除けフィギュアに。「キューカンバーマン」誕生の物語|コブさんのこぶ沙汰しています。#16

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アメリカントイのお店「COBSANYA」のオーナー、小野寺祐貴さん(コブさん)が生み出したオリジナルフィギュア「キューカンバーマン」。モチーフは、須賀川の特産品のキュウリです。

絵が苦手だというコブさんが、頭の中のイメージをAIの力を借りて形にし、お客さんの3Dプリンターで立体にして、一つずつ手で塗って仕上げる。初めて販売したイベントではほぼ完売し、ついには漫画にもなりました。たくさんの人の協力と偶然が重なって生まれた、キューカンバーマンの物語です。

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この回の話題

時間話題
00:34今日のテーマは「キューカンバーマン」
01:13キュウリをモチーフにしたオリジナルフィギュア
01:34チャレンジショップ時代からの目標
02:57須賀川といえば、キュウリ
03:21エアロビする野菜とは別物です
04:43絵は「ひどい」。乗り物は全部左向き
05:31AIの力を借りて、イメージを形に
07:26イボイボの配置にもこだわり
09:18営業前と夜に、一つずつ手作業
09:39お客さんの3Dプリンターで形に
10:48ハーレーのイベント「ゴーストラン」でほぼ完売
11:57怖い顔の理由は「厄除け」
12:27取説、ケース、ラベルまで
13:11漫画になったキューカンバーマン

キューカンバーマンは、こうして生まれた

「キューカンバーマン」は、キュウリをモチーフにしたコブさんのオリジナルフィギュアです。もとからあるキャラクターではなく、コブさんが一から考えました。

チャレンジショップでお店をやっていたころから、コブさんにはいくつか目標がありました。自分のお店をちゃんと持つこと、海外に買い付けに行くこと、そしてオリジナルのフィギュアをつくること。空いた時間には、アメリカントイ(アメトイ)っぽいキャラクターのデザインをたくさん描きためていたそうです。

日常の風景から生まれたモンスター系のものや、サブカルへのオマージュをつくりたい。そう考えていたとき、ふっと降りてきたのが「須賀川といえばキュウリじゃないか」というアイデアでした。

エアロビする野菜とは、別物です

最近、野菜のキャラクターがエアロビをするアニメーションが話題になっています。ただ、キューカンバーマンは前年の年末にはもうできあがっていたとのこと。「パクったと思われたくない」と笑うコブさんですが、やさしい雰囲気のあちらとは違い、こちらは目つきの鋭い強面なキャラクターです。

絵が苦手でも、AIと一緒に形にする

意外にもコブさん、絵は「ひどい」と自分で言うほど苦手だそうです。子どものころは車も自転車も全部左向きでしか描けず、正面からの立体など無理。「それ、分かる!」と聞き手のふたりも笑います。

そこで、立体的な形にするところだけ、AIの力を借りました。ただしAIに全部任せたわけではありません。「こうしたい」という形は頭の中でできあがっていて、それをAIに形にしてもらう、補助的な使い方です。

「そうじゃないんだよ」の繰り返し

最初にできあがったのは、すごく可愛い姿。でも目はつり上がっていないし、これじゃない。頭の長さ、鼻の大きさ、キュウリのおいしさの証でもあるイボイボの数と配置。何度も指示を変えて、理想の形に近づけていきました。

「イボを一つ増やして」と頼んだら、大きなイボがドンと出てきたり。「少しだけ」と言ったのに、とんでもなく変わってしまったり。一度おかしな方向に進むと戻らないので、一番惜しかった画像をもう一度持ってきて、一から指示し直すこともあったそうです。その途中の画像は、聞き手のふたりいわく「エラーカンバーマン」。データは残っているので、いつかお披露目できるかもしれません。

お客さんの3Dプリンターで、形に

商品化へ動き出したのは、不思議な偶然が重なったからです。お店に来るお客さんに3Dプリンターを持っている方がいて、作品を見せてもらったときに「実は僕も形にしたいものがあって」と打ち明けたのが始まり。

最初のデザインでは腕が細すぎて壊れやすかったため、今の太さに。できあがった真っ白な素体を見て、「うわ、めっちゃいい!」。その素体をインスタグラムのストーリーに載せると、「何のキャラクター?」「欲しい!」とたくさんの反応があったそうです。

塗装は、一つずつ手作業。お店でやると塗料のにおいが残るので、営業前や、家で夜なべをしながら仕上げています。塗装のやり方も、お客さんに教えてもらったものです。

ハーレーのイベントで、ほぼ完売

初めての販売は、8月下旬のハーレー乗りが集まるイベント「ゴーストラン」。一度につくれるのは20個ほどです。

「アメトイのお店の人が自分でおもちゃをつくるなんて、どう思われるだろう」。そんな不安もあったそうですが、ふたを開けてみれば予想以上の反響で、ほぼ完売。大きさは10cmほど。細い足で弱そうに立ちながら、顔だけはめっちゃ強気。そのアンバランスさも魅力です。

怖い顔には理由がある

キューカンバーマンが怖い顔をしているのには、ちゃんと理由があります。コンセプトは「厄除け」。怖い顔で、持ち主であるご主人様から悪いものを追い払ってくれる存在です。

取説、ケース、ラベルまで

はじめはフィギュア本体だけをつくる予定でした。ところがやっているうちに楽しくなってきて、「取扱説明書があったらいいな」。取説があるなら、バラバラにならないように入れ物も欲しい。ケースがあるなら、ラベルもあった方がいい。そのラベルも、お客さんが形にしてくれたそうです。いろんな人の協力で、第1弾は無事に完売しました。

漫画になったキューカンバーマン

そしてもう一つ、運命的な出会いがありました。キューカンバーマンが、漫画になったのです。

描いてくれたのは、関東に住む漫画家の方。2年ほど前、以前のお店に著名なゲストが訪れたときに同行していたのが出会いでした。それからインスタグラムでつながり、キューカンバーマンのデザインも見せていたといいます。第1弾の販売が終わったとき、その方から「漫画を描きたい」と声がかかりました。

これまでの控えめな自分なら「とんでもないです」と断っていた。でも今回は「ありがたいことだ」とお願いしたそうです。東京で直接会って内容を詰め、後日届いた原稿は「嬉しすぎて何回も読んで、一人でニタニタしていた」と笑います。

塗装のやり方を教えてくれたお客さんの話は、次の回に続きます。

印象に残った一言

絵が苦手な人って、イメージはできてるけど、それを自分の技量では形にできないんだよね。

コブさんのAIの使い方を聞いた、聞き手のひとことです。

出演者

  • 小野寺祐貴(コブさん):須賀川市の街なかにあるアメリカントイのお店「COBSANYA」オーナー。オンラインストア / ブログ
  • はな & 隆志:移動販売の珈琲屋「GALATA COFFEE」を夫婦で営む。ウルトラFM「サンライズすかがわ」月曜パーソナリティ

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