お守りのキュウリは、いつかアメリカへ。手塗りの「キューカンバーマン」のこれから|コブさんのこぶ沙汰しています。#17

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須賀川のキュウリから生まれたオリジナルフィギュア「キューカンバーマン」の後編です。

ガンプラが得意なお客さんから教わった塗装のコツ、予約がすぐに埋まるほどの反響、思わず笑ってしまう取扱説明書。そしてフランスへ届けた人生初のエアメールや、キュウリ農家さんの「公認」まで。最後は「アメリカデビュー」という大きな夢も飛び出します。

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この回の話題

時間話題
00:30前回の続き。漫画になったキューカンバーマン
02:14塗装のお師匠は、ガンプラが得意なお客さん
03:211mmもない歯を細い筆で
04:26「墨入れ」で立体感を
05:24シリアルナンバーは初期ロットだけ
05:45第3弾も予約ですぐに埋まる
07:30取扱説明書を読んでみた
09:28漫画にはコブさんも登場!?
11:34お値段は税込3600円
11:57なぜこの顔?ラットフィンクのような雰囲気
12:47夢は可動式、そして着ぐるみ
14:451体目はフランスへ。人生初のエアメール
17:24キュウリ農家さんも「いいっすね」
19:23塗料が廃盤に
20:05声も、ラジオドラマも
22:55目標はアメリカデビュー

塗装の「お師匠」は、お客さん

キューカンバーマンの塗装のやり方を教えてくれたのは、ガンプラづくりが得意なお客さんでした。「こういうのをつくるんです」と話すと、まずサンプルを塗ってくれて、その工程を動画で送ってくれたそうです。お店を閉めたあと、お師匠と二人で教わりながら、失敗もしながら仕上げたのが最初のロットです。

  • 細かさ:口の中の赤や、幅が1mmもない歯も、細い筆で一つずつ手塗り
  • 塗料の薄め方:薄め液の加減しだいで、にじんだり筆に付きすぎたりする
  • 目の赤:赤を塗って乾いたところに薄め液を入れると、じんわり広がる。お師匠が考えてくれたやり方です
  • 墨入れ:眉間や唇の筋に暗い色を入れて、影のように立体感を出す
  • 最後にクリア塗装:つやを出して仕上げる

一つずつ手作業なので、黒目の位置など一体ずつ少しずつ違います。それもまた、手塗りの味わいです。「塗るのが今は楽しくて」とコブさん。ただし今は、老眼鏡がないとつくれないそうです。

予約は数日で埋まる

初期ロットには「1/20」のようなシリアルナンバーが入っています。イベントだけのもののつもりだったのですが、「欲しい」という声がたくさん届き、販売を続けることに。

今は店頭販売はせず、予約を受けてからつくる受注販売です。9月30日に受け付けた第3弾も、数日で予約が埋まりました。お店を営業しながらつくるので、1回分をつくるのに2週間ほどかかるそうです。「おもちゃメーカーじゃない。届ける人の顔を想像しながら、一つずつ大事につくりたい」。

お値段は税込3600円。漫画とケース、取扱説明書も付いていて、聞き手のふたりは「安い!」と口をそろえます。次の予約のお知らせは、インスタグラムで。

取扱説明書を読んでみた

コブさんが自分で考えた取説は、読むだけで笑ってしまいます。

この子は、怖いお顔ですが、あなたに悪いことが起こらないためのお守りのキュウリマンです。何か起こった際は、守ってくれた可能性があります。そのときは撫でてあげてください。

(番組内で読み上げられた取説より)

ほかにも、こんなことが書かれています。

  • マヨネーズ、トマト、ツナ缶が近くにいると元気が出ます
  • 直射日光は、目が開けっ放しなのでつらいと思います
  • 野菜室に間違って入れないでください
  • サイズ:100mm、性格:ご主人様ファースト、出身:須賀川

漫画には、あの人も登場

購入した人だけが読める漫画には、コブさんをモデルにしたような主人公も登場します。打ち合わせにはなかったので、原稿が上がってくるまで本人も知らなかったそうです。「キャラクターはストーリーが大事。漫画が付いているのはいいな」と聞き手も感心します。

なぜ、この顔なのか

可愛らしい顔ではなく、この強面にしたのは、お守りという意味に加えて、これまで見てきたアメトイからのインスピレーション。聞き手には「ちょっとラットフィンクっぽい」とも言われました。

1体目は、フランスへ

実はキューカンバーマンの1体目を購入したのは、旅行で日本に来ていたフランスの方。「いつまた会えるか分からないから、どうしても欲しい」と、まだサンプルの状態だったものを譲ったそうです。今はパリにいるとか。

そのときはまだ漫画もラベルもなかったので、コブさんは人生初のエアメールで漫画を送りました。手紙は英語で、知り合いの英語の先生に見てもらって。差出人と宛先の位置が日本とは違うことにも驚きながら、ドキドキで送ったそうです。無事に届いたと連絡があり、その方も木彫りの作品をつくっている人だと分かったとか。

キュウリ農家さんも「いいっすね」

こんな強面のキュウリで、本物のキュウリをつくっている人の怒りを買ってしまったらどうしよう。そんな心配もあったそうですが、たまたま見てもらったキュウリ農家さんは「いいっすね」。いわば公認をもらえました。「今年の冬は、メリークリスマスって農家さんに一体置いてこようかな」と笑うコブさん。キュウリ農家さんとのコラボも、いつかあるかもしれません。

今の緑は、貴重になるかも

ひとつ残念なのは、使っている塗料が廃盤になってしまったこと。40体分ほどは確保できたものの、その先は緑の色合いが少し変わるかもしれません。今の緑のキューカンバーマンは、貴重な一体になりそうです。

夢は、どんどん広がる

自分でつくったものを売るのは、ビンテージのおもちゃを売るのとはまた違う気持ちだとコブさんは言います。「今でも不安なところはあるけれど、やってよかった」。番組では、これからの夢もたくさん飛び出しました。

  • 仲間を増やす:キュウリの次は、同じ須賀川の特産の桃で「ピーチマン」?それともキュウリの女の子?
  • 動かせるフィギュアに:一番の理想は、中に金属が入って好きなポーズを取らせられる「ベンダブルフィギュア」
  • 着ぐるみ:「俺がこれを着てお店に立ちます」。須賀川のハロウィンでも活躍できそうです
  • 声とラジオドラマ:キューカンバーマンの喋り方は、もう頭の中にできているそう。深夜の5分番組など、アイデアが広がりました。もしアニメになったら、主題歌をお願いしたいミュージシャンも、心に決めているとか

目標は、アメリカデビュー

最後に語った大きな目標は、アメリカデビュー。海外のクリエイターにも好まれそうなデザインだからです。海外版の名前は、あえて「キュウリマン」に。「なんでキュウリ?」と聞かれたら、「ジャパン、フクシマ、スカガワ」と答えられるように。須賀川の名産にも、いつかなるかもしれません。

印象に残った一言

今でも不安なところはありますが、やってよかったなって思います。

出演者

  • 小野寺祐貴(コブさん):須賀川市の街なかにあるアメリカントイのお店「COBSANYA」オーナー。オンラインストア / ブログ
  • はな & 隆志:移動販売の珈琲屋「GALATA COFFEE」を夫婦で営む。ウルトラFM「サンライズすかがわ」月曜パーソナリティ