原点【あぶくま時報掲載】

あぶくま時報 column

私たち夫婦が珈琲屋さんをはじめて約2年半。「どうして珈琲屋さんになったんですか?」と、よく質問されます。んー、どうしてだろう???聞かれるたびに少し考えます。期待される回答は?、コーヒーが大好きだったから、コーヒーの世界に魅了されたから、ふと入った喫茶店でコーヒーとの衝撃的な出会いがあったから。
 でも私の答えは、「なんとなく珈琲屋への興味が高まってきた時に、tetteチャレンジショップが出店希望者を募集していたから」。少し拍子抜けですね。珈琲屋としてのスタートは、こんな感じです。
 ただ私の中の「珈琲の世界」は、父に連れられて須賀川市内の喫茶店に行っていた子どもの頃に、すでに創り出されていたような気がします。“サイフォン”を見て、かっこいいなぁと感じていたのを覚えています。喫茶店の名前は、「ふぁんふぁん」、「サチ」だったかな。
 その後大学生も終わるくらいの頃から、カフェや喫茶店に興味をもちはじめます。「カフェ・喫茶店」特集の本を買ってはその本を熟読し、時間をつくってチェックしていたお店に行く。これが楽しくてしかたなかったのです。
 当時住んでいた横浜や湘南には、わくわくするカフェや喫茶店がたくさんありました。
 カフェや喫茶店の雰囲気が好きで、そこで過ごす時間が大好きで、山田詠美さんの小説を片手にお店に行く。カフェや喫茶店で、本を読んでいる人って格好いいですよね。それにあこがれて、ちょっと背伸びをしていたかな。
 でも、その「背伸び」をしながら過ごした時間が、今のGALATA COFFEEの原点になっています。私は、カフェや喫茶店・珈琲屋さんの心地よい“空間”と、その雰囲気を創りだす“人”が好きです。私たちのGALATA COFFEEもお客様に心地よさやワクワク感を感じていただけるような、そんな場所でありたいなと思います。
 珈琲という琥珀色の液体に興味を持ちだしたのは、カフェ探索をはじめてしばらく経ってからのこと。ということで、珈琲のお話はまたおいおい。

(沢田はな)

あぶくま時報 火曜コラム(紙面掲載2024年6月18日)